真の輝き

c0084760_22573942.jpg最近はまるで梅雨時期のような天候が続いております、ここ箱根よりお届け致します。
天気というのはお金で買えず、明日の晴れ予報には何の保証もありません。皆様の挙式当日、私たちは毎回お日様が顔を出すようお祈りしていますが、箱根のお天気はなかなか言う事を聞いてくれず、残念ながら全ての願いが叶っていないのが実情です。しかし、最近このマイナス要素と捉えていたものが、逆に大きなプラス要素に変化するものが世の中にはたくさんある事に気付きました。普通の感覚からすると、気付くのがちょっと遅い気もしますが、マイペースな私の性格を考えますとなかなかの大発見だと自負しています(苦笑)。

時は先週末のお話。そう、あの日本列島に大きな被害をもたらした台風9号が上陸したあの週末。各地で記録的な大雨と暴風を記録する中、ここ箱根山も大きな被害を受けました。小田原方面へと繋がる国道1号線をはじめ、御殿場方面への国道138号線、伊豆・熱海・小田原方面への各有料道路、県道、全てが通行止となり、一時箱根は完全な孤立状態となりました。現在は懸命の復旧作業により小田原方面や各有料道路は平常に戻りましたが、御殿場方面へは土砂崩れの影響で、今もなお通行できない状態が続いています。

実はこの台風直撃の翌日、挙式のご予約を頂戴しておりました。
前日から教会への被害や、交通状況も考慮し、我々スタッフもお客様にご迷惑が掛からないよう、今考えられるだけの万全な体制で当日を迎えました。いや、迎えたつもりでした・・・。しかし!今回の台風だけは想像を遥かに越える被害をもたらしてしまったのです。挙式に携わる全スタッフが、不測の事態に備え、通常よりも2~3時間早く全ての行動を開始しましたが、車を走らせた途端に、その全ての段取りが水の泡となりました。
ホテルまで辿り着く道がない・・・。
知る限りのありとあらゆる道路、裏道を探しました。
町、県、警察、土木管理事務所、国土交通局・・・考えつく全ての機関に問い合わせました。
しかし、本当に箱根へ上る道がないのです。
考えつく交通手段は自家用ヘリコプターぐらいしかありません。
もちろんそんな物を持っている訳もなく、ただただ復旧作業を見守り、1分、1秒でも早い復旧を願う事ぐらいしかできませんでした。

牧師先生、聖歌隊、オルガニスト、ヘアメイク、カメラマン、介添え、教会担当スタッフ、それぞれと連絡を取りながら、皆懸命に山を上って来てくれました。しかし、結果的に開始時間は大幅に遅れ、式を始められたのは予定時刻の1時間30分後。前日よりご宿泊頂いておりました新郎新婦様をはじめ、ご参列の皆様には大変ご迷惑をお掛けしてしまいました。どのような事情であれ、お客様をお待たせしてしまった事実があります。このような大きな不手際があったのにも関わらず、ご本人様、そしてご両親様も、嫌な顔一つせず温かく迎えて頂きました事に心より感謝申し上げます。そんなお二人の為に、ご協力頂いたご両親様の為に、今の私たちが恩返しできる事・・・それは、お二人にとって最高の結婚式を挙げて頂く事だと確信しました。そして全員の心は一つになりました。精一杯お手伝いさせて頂いたものが、どれだけお二人の心に届けられたのかはわかりませんが、式中から式後にかけて、教会にいた誰もが感動の涙を流していた光景を見ると、少しはお二人に恩返しができたのかな・・・と感じています。

決して晴れ渡る青空が広がっていた訳ではありません。
眩しい日光が差し込んでいた訳ではありません。
ただ、あの教会の中だけは、お二人の幸せな笑顔と、感動の涙で何よりも光輝いていました。

もちろん、台風が良かったと言えるような状況ではなく、新郎新婦様をはじめ、ご参列の皆様には多大なるご迷惑をお掛けしてしまいました。私たちにも反省すべき点がたくさんあります。しかし、日常ではあり得ない状況を乗り越えて、はじめて得られる感動は何倍も大きいものだと、改めて実感した一日となりました。当日の天候や体調には色々な変化があります。その事実から目をそむけるのではなく、その時、その瞬間だからこそ得られる大切なものを見つけて頂きたいと願っております。

ブライダルマネージャー 根本 真吾
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by hgphakone1 | 2007-09-10 23:09 | コーディネーターブログ